withコロナ時代、エレクトーンという楽器ができること。

先日友人に「オンライン合奏とエレクトーンって相性いいんじゃない?」と言われたので。

本当にそうかな…と思いながら、コロナ渦中/withコロナ時代のエレクトーンという楽器の可能性について考えてみました。


■エレクトーンの長所・短所

[長所]

ひとりで音楽として完成させることができる

電子楽器なので、PCなどに繋いで録音することが容易

幅広い音楽ジャンルに対応可能。しかも一人で。転換もいらない。


[短所]

弾きながらのパフォーマンスに制限が多い

生演奏である必要がない場合、DTM(打ち込み)の方が自由度が高い

大多数が求める楽器のサウンドは再現可能だが、生楽器の完全な代替は不可能。サウンドや視覚情報に限界があり、エンタメとして不充分。



■コロナ禍真っ最中、オンライン合奏やオンラインでのコミュニケーションが全盛のあいだは難しいかも

「演奏動画」や「ライブ配信」の機運が音楽業界全般でにぎわっている影響もあり、供給(やる人)も需要(見る人)も増えている。

オンライン以外の活動がほとんどできない状況のなかで「エレクトーンでライブ配信やってみよう」と思った時に、特に管楽器などの生楽器と比べて始めるハードルが低いのはたしかに強みではある。

ただし今はプロアマ問わず、それこそ猫も杓子もオンライン配信を行っているので「その中で目立とう、数字を稼ごう」と思うとちょっと難しい


理由として、先に書いた短所の部分、特に「パフォーマンスに制限が多い」「DTMの方が自由度が高い」ことが挙げられる。つまり、特別な工夫のないエレクトーンの演奏動画は、見てて面白くないのではないか。よりエンタメ的なものを作ろうと思った時に、エレクトーンはむしろ足枷になるのではないか。


■ピークアウト後、withコロナの時代においては

今からしばらくの間(もしかしたらある程度の長期間かもしれない)は、beforeコロナのような演奏活動は難しいだろう。

withコロナ、”新しい生活様式”の中で、音楽活動の在り方も変化せざるを得ない。

おそらくは「多数の人がひとつところに集まること」「不特定多数が頻繁に長距離を移動すること」が縮小し

「人との距離を空けたり、壁などで仕切ること」が要求される。

今ほどがちがちじゃなくても、継続可能な範囲で努力していくことが求められる。


さすがにオーケストラやバンドという編成がなくなったり変わったりすることはないけれど、バンドという人間の集団を使用するハードルはbeforeコロナよりもずっと高くなる

例えば合唱の伴奏、

例えばミュージカルなどの舞台音楽、

例えばステージの前半と後半で、大きく編成や音楽ジャンルが変わるようなイベント。

ある種のにぎやかし、舞台演出の一部としてのバンドは使いにくくなる(設営上の都合や、スタッフの管理工数は人数が増えればそれだけ増えるので)と予想している。


その中には、エレクトーンで代替が利くものもあるように思う。

長所に挙げたように、エレクトーンは「ひとり、または少人数で、様々な音楽ジャンルをカバーできるうえ、PAの力でどんな会場でも演奏可能な」楽器である。

演奏そのものが舞台の主役ではないものにおいては、十数人のバンドを一人のエレクトーンに置き換えることも可能なのではないか



今までもミュージカルの伴奏や合唱の伴奏に使われるシーンはたくさんあった。

5年後にそれが100倍の公演数になっているということもあるかもしれない。


あづさ/kyoka's WebSite

週末エレクトーン/キーボーディスト「梓/kyoka」のWebサイトです。 編曲と合唱と鍵ハモと縦笛も少し。 元メガネ販売員/司書。眼鏡/メガネ/料理/着物/和装/図書館/アニメ/ゲーム

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