M3_消えた王妃②

（ガルディア城-勇気と誇り-　～　クロノとマール-遠い約束-）

ガルディア城、個人的には風呂桶のサブテーマソングでした。

Frochritter ＝カエルの”騎士”。騎士団といえば城でしょう。

「中間部には何が何でも合唱を入れてください」という団長の指令に頭を抱えるなどしましたが、

歩兵部隊だと思い込むことにしました。

THE☆マーチングな打楽器群はほぼ原曲ママ。

2回繰り返すメロは、1回目はトロンボーン（と中低音弦楽器）、2回目は楽器を増やしてにぎやかに。

一列ずつ行進に加わっていくようなイメージで書きました。

なぜか途中で2回目がまるっと消えてしまっていたのは内緒。きっとリーネ王妃と一緒に時の彼方へ消えていた。

中間部は白玉を弦楽器+合唱に。せっかくだからソプラノに少し盛り上げてもらおう。

管楽器の1フレーズごとの掛け合いは、部隊ごとに女王に謁見するような妄想をしています。

つなぎは広場で鳴っていた鐘の音を。

お城の中で再開するクロノとマール。うん、結婚式だねこれ！

続くクロノとマール-遠い約束-、

実はM16にも出てくるし、他の方のメドレーにも含まれていますが、

当初から全部アレンジを変えようという相談をしていました。

初出となるM3は、原曲に近いものを聴かせようということで、

Grockenの旋律に、VibraphoneとHarpで伴奏を。

再開直後に消えてしまうマールの効果音は、コンマスがフラジオで見事に再現してくれました。ぷろってしゅごい。

M16_時の卵

（クロノとマール-遠い約束-　～　世界最期の日　～　クロノ・トリガー）

命名「ラヴォス砲」による主人公死亡直後の曲。

ストーリー上では生き返らせるために登場人物たちが試行錯誤して、死の山で復活の儀式をするシーン。

編曲にあたって、二通りのストーリーを脳内で描いています。

【1つめ。原曲にある程度忠実な登場人物の心象】

それぞれがクロノと出会ってからの思い出を胸に祈りを捧げ”クロノとマール”、無事に復活。

ラヴォスというあまりに巨大な存在に絶望しかかるが”世界最期の日”、

覚悟を固め、もう一度冒険に出る決意をする”クロノ・トリガー”。

【2つめ。妄想バリバリお花畑】←こちらを軸にしてます。

必死に祈りを捧げる（”クロノとマール”）も、訪れる静寂に、もしや失敗した…？と不安を抱かせる”世界最期の日”。

無事に復活し、このパーティならできるさ！という覚悟の”クロノ・トリガー”。

M3でも書いた「クロノとマール -遠い約束-」はアレンジを変えたくて、木管五重奏に挑戦してみることにしました。

弦楽四重奏は月オケで書いたし、弦楽器出身の編曲者さんが他の曲でやると予想して（たけど予想が外れたかも）。

出会った頃の幼い日を思い出すように、というお願いを指揮者と木管陣にはしたけど、

そういえば私マール派でした。

（パンフレットに書いた全員分のセリフ読んだは本当。活字中毒なので）

祈りは届かず、思い出は絶望に塗り潰される。同主短調の和音から、そのまま「世界最期の日」へ。

そのあとの曲間でクロノが復活するので、フェルマータはたっぷり取っていただきました。

タイトルナンバーの癖にコンサートのクライマックスに持ってこられなかった「クロノ・トリガー」は、

CHRONO TRIGGER ORCHESTRA EXTRA SOUNDTRACKというCDに収録されているオーケストラVer.にほぼ忠実に書いています。

今回のコンサートのメインテーマではないとはいえ、やっぱりクロノ・トリガーといえばこの曲でしょう！みんなやりたいよね？ということで、

合唱・エレベ・ピアノ・打楽器をマシマシ全員参加のクライマックス。

自分のパート書き忘れたことに気付いたのは、実は譜面を納品した後でした。

・・・特等席で聴けたので良かったことにしよう。

たいへん珍しく思い入れのあるゲーム音楽の編曲だったので、語り出すと長くなるね。

次回はシンセパート編です。きっと後半の方が長い。

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2018.09